…[mieコラム]…

(#70)無理しなくてよかったのに
----------------
あまりに大変な,すごい事をしてもらった時に出る言葉で[無理しなくてもよかったのに]があります.私は多分1度も言った事はありません.ないどころか,これを誰かが言っているのを聞くと,ちょっと腹が立ってしまいます.だって,それを言った人は,これが"ねぎらいの言葉"だと思って使っているようですが,とんでもない大間違いです.事をする前に[無理しないでね]と言うならわかりますが,もう事は済んでいるんです.つまり無理した後なんです.例えばAさんが急いで息もハ-ハ-しながらBさんに何かを届けに来たとしましょう.Aさんは,もうハ-ハ-してここにいるのです.Aさんは無理した後なのです.Aさんの無理はもうやってしまった事なのです.ハ-ハ-しながら[はいどうぞ]ってBさんに急いで渡そうとしているのです.なのに受け取るBさんに[そんなぁ無理しなくてもよかったのに]と言われたら,そのAさんの急いだ事実はどうなるのでしょう.Aさんのハ-ハ-は何にも報われない.何だかAさんは怒られているみたいにも感じる.良かれと思ってした事なのに,そんなに急いで馬鹿じゃないの,という意味にも聞こえる.言っている方は[ありがとう,ごめんなさいね]という感謝と謝罪の意味に使っているかもしれないが,大変なあぁ勘違いの日本語です.[無理しなくてもよかったのに]だなんて.そうです,ただ一言[ありがとう]と言えばいいだけの事なんです.余計な事言わなくていいんです.つい余計なことを言うのが好きならば,急いでなかったとしても[こんなに急いで下さって助かったわ]と言えばいいんです.そう思いませんか?[97.11.17書]
(C)1996-2001 mie
●戻る
●home